《千金方》(唐・孫思邈)という古書には,“女性は男性に比べて二倍も病気にかかりやすく,十倍も治しにくい”と書かれています。それほど昔から女性の病気は複雑なものとされています。
事実,治療相談に来られる方は圧倒的にご婦人の方が多いですし,治療も男性より少々時間が必要です。ここでは,とくに女性に多く見られる各種の病症についてお話します。
漢方は婦人病に対して欠かすことのできない貴重な医療です。
下腹部には子宮があり,中医理論ではこの部位に「肝」の経絡が通過していますので,この付近に痛みがある場合には子宮の異常を考えるだけでなく,「肝」の働きにも問題があるということを考慮する必要があります。またこの部位には月経に関係なく,人によっては普段でも瘀血(おけつ:血の道症、血行障害)による疼痛(刺すような痛みが多いようです)が見られることがあります。月経痛は瘀血が原因で発生することの多い代表的な病症です。
月経時に子宮内に停滞した瘀血(黒ずんだ,或いは生のレバー状に固まった古血の粒や塊)が排出され始めると次第に痛みが軽減しますが,一般にこの排出が終わるまで痛みは続きます。
月経痛の程度や瘀血の量には個人差があり,中には痛みだけで古血(ふるち)の塊が見られないケースもあります。 また,痛みの発生は冷えとも関係がありますので,日頃から月経痛の激しい方は,少なくとも月経の5〜7日前からは身体を冷やさないように心掛ける必要があります。
何れにしましても,月経痛は子宮に異常があることを知らせる一種の信号ですし,子宮筋腫や子宮内膜症の原因にもなりますので,特に瘀血が原因で発する月経痛は早めに治すべきでしょう。また,私共の経験では,コーヒーをよく飲まれる方に,この瘀血症状が多く見られるようです。コーヒーの過飲(飲み過ぎ)や常飲(毎日の飲用)は瘀血を発生する原因の一つと考えられますので,念のためご注意を頂きたいです。
更新:2023/07/27
一般に月経は一定の間隔(平均28日周期)で来潮しますが,時にこの間隔が一定せず,一ヵ月間に二回もあったり、数ヶ月に一回しか来潮しないケースもあります。不妊症や不育症などに影響を及ぼす原因にもなりますので,大きな乱れがある場合には改善が必要な病症です。
更新:2023/09/02
月経の前後に身体の調子が大きく乱れることがあります。例えば,頭痛、めまい、吐き気、便秘、下痢、疲労・倦怠感、むくみ、イライラ感、憂うつ感、動悸、食欲不振(または亢進)、腹痛(特に下腹痛)、腹部膨満感、胸脇部痛(乳房脹痛を含む)、腰痛、股関節痛、微熱感(のぼせ感・ホットフラッシュ)などです。
月経前“後”と書きましたが,実際には月経前から月経が終わるまでの間が最も発症しやすく,PMS(月経前症候群)と呼ばれている病症と概ね一致しています。
中医では,月経の調節は「肝」が行っていると考え,その調節機能のことを“疏泄(そせつ)”と呼んでいます。月経が潮の満ち引きのように一定の間隔で来るように調節されているのは,この肝の“疏泄”が正常に働いているからです。しかし,「肝」には精神的ストレスの影響を強く受けやすい性質があり,そのため強い精神的ストレスを受けると,この“疏泄”が正常に働かなくなり,月経が一定の間隔で来るように調節できなくなってしまいます。月経の直前に強い精神的ショックを受けて月経が止まってしまうということがあるのはそのためです。
この“疏泄”は,「心」、「脾(胃腸)」、「肺」、「腎」などのような自律神経で働いている臓腑の機能をも調節していますので,“疏泄”が正常に働けなくなると,その影響がそれらの臓腑の機能にまで影響して非常に複雑な病理を発生させることになります。
上述のように多くの症状が現れるのはそのためです。もちろん,これらには個人差があり,なり易い人となり難い人があります。一般に性格が神経質な人ほど,またストレスの影響を受けやすい人ほど陥り易い傾向があります。
更新:2023/09/02
これは,月経が近づくと乳房や脇腹が強く脹って痛むという症状です。現代では月経前症候群(PMS)に含まれる症状の一つですが,東洋医学にはその病症名こそ無いものの,太古の時代から治療が行われてきました。
中には,触れることもできないほど強く痛む場合や,“痼(しこ)り”ができることもあります。
この症状が現れる方は,月経が近づくとイライラして怒りっぽくなり(普段もその傾向が見られる),長時間我慢し続けたり緊張し続けるなどの状況に遭うと腹部にガスがたまりやすく,腹痛、下痢、便秘などを併発している場合が多いです。
専門的に,発症のしやすさは漢方で言う体質傾向によるものが多いようです。精神面の起伏がやや大きく,いわゆる自律神経が乱れやすい方でして,普段でも情緒不安定に陥りやすく,常にどこか身体の不調を訴える傾向があります(中医理論ではこれを主に「肝」の病症と考えます)。
治療の際には,やはり全身的な視野で病状を捉え,個々人の違いに基づいて必要な薬を選定しなければなりません。
この種の症状は,“乳腺炎(乳腺症)”や“乳癌”などに発展する可能性が考えられますので,早めの治療開始をお勧めします。
更新:2023/07/27
月経が近づいた際,顔に“にきびや吹出物”ができたり悪化したりする場合があります。漢方医学では,“にきび”のことを「粉刺(ふんし)」と呼び,この症状が「胃」、「肝」、「肺」などの臓腑の機能失調と関係があると理論付けています。特に月経が近づくと“にきび”が悪化する傾向のものは「肝」の機能失調と深い関係があると考えています。この場合,現代医学の肝機能検査で異常が見られるかどうかとは関係がありません。漢方薬はこのようなケースにも効果を発揮します。
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月経量が非常に多い人と少ない人がいます。一般に,月経量は月経が始まって二〜三日目までが比較的多く,その後は徐々に少なくなって七〜八日目までに終わります。もちろん人によって若干違いがあります。月経量が多すぎるのは「熱証(ねつしょう)」や「瘀血証(おけつしょう)」などに多く見られ,少なすぎるのは「気滞証(きたいしょう)」・「血虚証(けっきょしょう)」・「瘀血証(おけつしょう)」などに多く見られます。これらは漢方医学の専門用語ですので,分かりにくいかも知れませんが,月経量の過多と過少にはそれぞれ幾つかの原因があるということを理解して戴ければ充分です。また,月経期以外の不正性器出血というのもあります。いずれも漢方薬で改善できます。
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痒みが強く,長時間座っていられないケースもあります。黄色を帯びた“おりもの”を伴うことが多いようですが,伴わない場合もあります。また,中には同時に“肛門のカユミ(肛門周囲炎・カユ痔)”を併発していることもあります。
これは,中医で言う「湿熱(しつねつ)」という病症に多く見られます。「湿」は体内に停滞する余剰の水分や過剰の分泌物を指し,「熱」はこの場合では主に炎症を意味します。
この種の病症は一種の「生活習慣(過労や飲食の習慣)」が原因となっている場合が多いため,治療の一環としてこれらの調整も必要となります。
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更新:2023/08/28
これは,水虫や田虫の原因でもある菌類の繁殖によって起こる病症の一つでして,女性に多く見られる“膣カンジダ症”はその代表的な疾患といえます。一般には“おりもの”と“痒み”を伴うことが多いようです。女性の「陰部掻痒症」にこの病症を併発しているケースが多く見られます。“おりもの”の量には個人差があり,その性質は“黄色帯びているか否か、粘性が強いか否か”などでも異なります。漢方医学では,この病症のことを「湿熱下注証(しつねつげちゅうしょう)」の一種と考えます。現代医学では「洗浄」や「膣錠」などを用いた治療が主体になりますが,この方法ではなかなか治癒し難いのも現状です。漢方治療ではもっと全身的な視野でこの病症を捉え,漢方薬の“内服”と局所の“洗浄(煎じ液を用いる)を併用する方法を用いて治療することも多いです。経験上,この種の治療法は効果的ですので,今まで色々と治療を試みたが効果が得られなかったという方にも是非お試し頂きたいです。
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「冷え症」は特に女性に多く見られる症状ですが,これは元々身体の陽気が不足している人に起こりやすく,手足が最も冷えるという方は,この陽気が手足にまで行き渡らない状態と言えます。分かりやすく説明しますと,温かい体温を運んでいる血液が手足の先までうまく循環していないということです。普段から気温の低下にはとくに敏感で,夜間は手足を縮めて寝、冬は霜焼けを起こしやすく、冷たい物に触れたがらず、冷たい飲み物を嫌い、寒冷に遭うと手足の指が白くなり(これを“四肢逆冷[ししぎゃくれい]”と言います)、酷ければ爪の部分が紫色を帯びます(これを“寒凝血瘀[かんぎょうけつお]”と言います)。時には強い冷えのために痛みを発したり,足腰の冷えが下腹部や腰部にまで及んで腹痛や腰痛を起こすケースもあります。女性では,月経痛(生理痛)があったり月経が遅れたりし,貧血の傾向も重なりやすくなります。現代医学にはこの種の一連の症状に的確に対応する治療法が無いため,理想的な治療は難しいのですが,漢方医学では比較的得意とする分野です。
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「更年期」とは元々現代医学的な基準であり,一般に45〜55歳頃に掛けての期間を指します(中医では42〜56歳)。
女性はこの時期になりますと,月経終了毎に女性ホルモンの分泌がある段階まで低下し続けるため,一部の女性に自律神経失調症状を主症とする不定愁訴が現れ,つらい思いをするようになります。
症状が多岐に渡ることから「更年期症候群」と呼ばれることもあります(複雑であるため,中医では「婦人雑病」とも呼ばれます)。
検査を受けても異常が見当たらないことが比較的多く,他人に症状を訴えてもなかなか理解してもらえず,一人憂うつな気持ちで日々を送ります。中にはうつ症状のため死にたいほどつらくなるケースもあります(これを「更年期うつ症」と呼んでいます)。
一般によく見られる症状には“イライラ、憂うつ、不安感、精神不安、冷え・のぼせ、不眠、動悸、焦(あせ)り、対人恐怖症(人に会いたくない)、疲労・倦怠、食欲不振、腹部膨満感、下腹部痛、強い肩こり、腰痛”などがあります。
更年期障害は女性だけでなく,近年では男性にも起こる一種の病症と言われていますが,病症としては女性の方が男性に比べてはるかに重い症状を呈すると言えます。その原因については,女性の方が男性よりも“性ホルモン分泌”の低下が急速に起こるためと考えられています。
(男性型の更年期障害には些か無理があると考えます。恐らくは権威ある専門医師が提唱したものを,何の疑いもなく今に伝えられているだけだと思っています。男女は身体の構造は元より,働きの面では精神活動を含めて女性の方がはるかに複雑です。東洋医学の古い文献には,“これぞ男性型の更年期障害”と言えるような資料は見当たりません。)
ただ,この更年期障害はすべての女性に現れるものではなく,体質差の大きい病症です。重症の場合はやはり治療する必要があると思います。なぜならば,これが原因となって,連鎖的に“免疫力の低下”や重い“自律神経失調症”を併発して,より複雑な病症へと進展する可能性があるからです。
治療にはやはり漢方治療が適していると考えます。それは,現代医学の対症療法で用いられるホルモン治療や精神安定剤の安易な使用は副作用などの面で比較的大きなリスクが考えられるためです。(実際には,ホルモン治療や精神安定剤のお陰で助けられている人も大勢いますので,決して全面的な否定はできませんが,リスクは軽減することを目標に考えて行きたいと思います。)
※ホルモンは極微量で絶大な作用を発揮できる物質で,薬量のコントロールが非常に難しい特性があります。中国語ではホルモンのことを“激素(げきそ)”と呼びます。
更新:2023/07/25
月経時の血液に血の塊が多く混じったり,血液がレバー状になって出ることがあります。これに月経痛が伴うものと伴わないものがありますが,漢方医学ではこの病症を女性の代表的な「瘀血証」の一つと考えます。瘀血は更に様々な循環障害を引き起こし,また実際に「子宮筋腫」、「子宮内膜症」、「不妊症」、「不育症(流産や未熟児の出産など)」などの原因にもなり得ますので,やはり早期に改善すべきでしょう。
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体がひどく冷えた時や疲れた時などに“排尿異常”や“下腹部の違和感”を発しやすい方がいます。一般に,細菌感染によるものは抗生物質を服用すれば大半は治るのですが,中には細菌が既に無いにもかかわらず依然として排尿痛や残尿感がいつまでも続くというものがあります。これは尿道や膀胱内の粘膜に炎症が起こりやすく,治りにくいという一種の虚弱体質的な疾患と言えます。このような方は身体の陽気を盛んにして血液の循環を改善し,抵抗力を補う方法で治療する必要があります。漢方薬にはこの種の作用を持つものが沢山ありますので,体質と症状に適合したものを用いれば改善できます。
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月経が来潮する毎に,鼻血が出ることがあります。鼻出血を起こす時は,月経量が普段と比べて非常に少なくなったり,または無かったりする傾向が見られます。
これは,一名「代償月経」あるいは「逆経」とも言われます(つまり,月経の代わりに鼻から出血するという特徴から付けられた名前です)。
そもそも月経とは子宮の働きをおよそ一ヶ月毎にリセットするための古血(ふるち:文字通り,古くなった血液)の排出ですから,鼻からの出血で代替できるものではありませんし,正常範囲からは外れていると考えます。何度も長く続く場合は,やはり治療を試みた方が良いでしょう。
余談になりますが,稀に月経が来潮する毎に鼻や頬などが普段と比べて明らかに赤く色付く方がいらっしゃいます。この例では,月経自体は正常であったり,鼻からの出血やのぼせなどの異常が見られなければそのまま様子をみても良いでしょう。
更新:2023/07/27
月経に入ると胃腸の調子が悪くなり,吐き気をもよおしたり,下痢を起こしたりする方がいます。これは,「肝」と「脾」、及び「肝」と「胃」の調和が一時的に不調になるために発する症状でして,漢方医学では前者を「肝脾不和(かんぴふわ)」、後者を「肝気犯胃」(かんきはんい)」と呼んでいます。漢方医学では,月経の調節に「肝」が深く関与していると考えており,「肝」の働きが乱れやすい人はその影響によって「脾・胃(胃腸)」の消化・吸収の働きを失調させ,主として月経時に“下痢”や“吐き気”を発し易くなると理論付けています。この特徴の改善も漢方医学の得意分野と言えます。
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男性の生殖機能に異常がみられず,あるいは避妊をしていないにもかかわらず,夫婦が同居して2年以上経っても妊娠しない場合,あるいはまた避妊をしていないにもかかわらず前回の妊娠から2年以上経過しても妊娠しない場合を「不妊症」と呼んでいます。
不妊症には,先天性のものと後天性のものがあり,先天性の不妊症は投薬治療が困難であるとされています。
不妊症の治療に関しては,現代医学的には近年「人工授精、体外授精、顕微授精」などの方法が用いられますが,いずれも成功率が低く,とくに「体外授精や顕微授精」では比較的重い精神的苦痛、肉体的ダメージ、経済的苦痛を伴います。この中でも肉体的ダメージは最も大きく,さらに保険が適用されないことから経済的負担が生じるため,治療に対しての障壁となります。しかし,それでもなお“子供が欲しい”という一心でこれらの苦痛を乗り越えて治療に挑戦する夫婦が大勢います。
不妊症に対しては,現代医学(西洋医学)による治療法だけではなく,漢方医学の考え方による治療法(つまり,漢方薬による治療法)もあります。漢方治療では上述のような精神的苦痛、肉体的ダメージ、経済的負担が総合的に少なく,このことに限っては理想的な治療法と言えます。
【周期療法について】
漢方薬を用いた治療法の中には,西洋医学を漢方に応用した「周期療法」があります。これは「基礎体温」を参考に月経周期を正常にし、妊娠を妨げている原因を取り除き、母体と子宮の異常を改善して妊娠しやくするという方法です。しかしながら,これは西洋医学が基盤となっているため,伝統的な本来の漢方医学の特徴が生かしにくいため,当店ではやはり漢方を基盤として,先ずは全体の調和を目標に治療を進めます(ただし,「基礎体温表」は参考に致します)。
【人工授精が成功しない場合】
過去5年余りの間(2019年5月現在)に,人工授精がうまくいかず主治医から“遺伝子レベルでの相性が悪いことが考えられる”などと憶測めいた説明を受けた5組(※)の治療を手掛け,その内の4組の自然妊娠に成功し,無事に元気なお子さんを出産されました。不妊症には男性側が原因となっているケースも多く見られ,不妊症の原因のおよそ3分1は男性側にもあると考えられています。検査では主として顕微鏡による精子の活動状況しか確認していないケースが多いようですが,やはりそれだけでは不充分です。漢方(当店)ではこの場合特にご夫婦お二人の体質傾向を考慮して治療を完成に導くことが大切と考えておりますので,願わくば治療の際は最低初回だけでもお二人揃ってご来店頂きたいです。
(※)お母さんになられた方4名の年齢は,当時それぞれ36、39、40、42歳でした。残る1名はまず私の力不足が悔やまれますが,ご家族(ご両親)から受ける期待(精神的な圧力)が強過ぎたり,ご主人のご協力が得られなかったこともあり,当店では失敗に終わってしまいました。
更新:2019/05/08
正常に妊娠するが,胎児を育てる機能がある種の原因によって低下あるいは不足しているということです(流産や未熟児の出産などでして,不妊症とは厳密には異なります)。畑に例えますと,良質の種をまいたが土が悪いためにうまく育たない状態です。漢方医学的には実に様々な原因が考えられますが,その多くは不妊症の原因と近似しています。この治療も例外なく全身的な視野で進める必要があります。また,生活面に改善すべき点があれば,その点についても充分に配慮する必要があります。
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月経期になると乳房にシコリが現れ,あるいはシコリが大きくなるという方が見受けられます。一般には乳房の脹りも同時に見られます。また,酷ければ乳腺炎を併発するケースもあります。また時には,乳癌に変化することが考えられますので,体質改善的な治療をお奨めします。これも漢方で改善できます。
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本病は,妊娠初期の3ヶ月前後に現れる,“嘔吐”を主症状とした病症です。症状の程度には個人差があります。しかし,程度の激しいものは食事が取れなくなり,母体の栄養補給にも影響が及びますので,いつまでも放っておく訳にはまいりません。症状を抑える漢方薬がありますので,辛いときは利用すべきでしょう。
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本病は,月経時以外に発する病的な出血症状のことです。異常に長く月経様の出血が続くものもこれに含まれます。その色合いについては,鮮紅色、薄い赤色、濃い(暗い)赤色、少量、多量など様々です。漢方では,これらの症状特徴と全身状態を考慮して処方を選定します。他の症状に発展させないため,早めに改善させましょう。
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