よくあるご質問

当店にて漢方治療を進める際のよくあるご質問と回答をまとめてあります


  1. ご予約について
  2. 入店可能な人数について
  3. 治療期間について
  4. 服用時の注意点
  5. 小児の服用について
  6. 妊娠・授乳中の服用について
  7. 他の方に勧める場合
  8. 副作用について
  9. 他薬との併用について
  10. 治療に必要な費用について
  11. 症状の数と使用するお薬の量について
  12. 漢方治療が困難な病気について

Q1.店頭での治療相談には予約が必要ですか?(ご予約について)

 A.ご予約は必須ではございませんが,当然のことながらご予約を下さった方が優先となります。
 特に初めて来店される場合はご相談に一定の時間(およそ20分以上)が必要となりますので,他の方と重ならないようご予約を頂けますと安心です。

 ご予約無しに来店された場合:
 ・他の方のご予約が入っていない場合。 → ご予約を頂いた場合とほぼ同様に応対いたします。
 ・他の方のご予約が入っている場合。 → 待合室などはございませんので,(滅多にございませんが)日時を改めてお越し頂くことになるかも知れません。

 尚,本来は19時までの営業ですが,18時以降のご予約等が無い日は18時頃までの営業となりますのでご注意下さい。

Q2.店内には何人まで入れますか?(入店可能な人数について)

 A.1〜2名で来店される方が最も多いですが,3名までが限度となります。
 これを越える場合は座席もございませんし,落ち着いた対応が困難となります。
 感覚としまして,病院や診療所の診察室をご想像いただけますと幸いです。

Q3.治療にはどのくらいの期間が必要ですか?(治療期間について)

 A.病気の種類、程度、罹患年数などによって異なります。慢性病では2〜3ヶ月から数年に及ぶものもあります。
 「治療」の場合は症状の改善に応じて服用回数を徐々に減らすことができますし,同時にそれが目標となります。
 「予防」、「養生」、「後遺症の改善」などでは比較的少ない服用回数で済みますが,長期的な服薬が必要なケースが多いです。
※生活習慣(特に飲食の習慣)を原因とする病症では,当然のことながらそれらの節制によって大きく左右されます。

Q4.漢方薬の顆粒や錠剤などは水以外のもので服用しても良いですか?(服用時の注意点)

 A.特に指示がない限り,原則として水又はお湯で服用してください。
 漢方薬の原典には,一部の丸薬などで蜂蜜酒で飲むなど,細かい指示が書かれているものもあります。しかし,この用法がほかの漢方薬にもそのまま応用できるとは限りません。
 小児の場合など,どうしても飲みにくい場合は水飴をからませて服用させたり,時には薄目のジュースなどで飲ませたりすることもあります。服用後は水で口をすすいであげるなどしてください。
 また,葛根湯などのような体を温める作用のある薬を服用する際は,冷たい水よりお湯で飲むようにするとより効果的です。

 以下は,好ましくない服用方法です。
 ●お茶やコーヒーなどはその成分のタンニンやカフェインの作用で悪影響をもたらすことがあります。
 ●酒類による服用は,アルコールとの相互作用によって薬効に影響することがあります。
 ●乳飲料による服用によって吸収が妨げられる成分があるとされています。

Q5.漢方薬は小児でも服用できますか?(小児の服用について)

 A.一般的には3歳以上でしたら服用できます。
※中には2歳から服用できるお薬や,4歳以上や15歳以上でなければ服用できないお薬もあります。

Q6.妊娠している場合に漢方薬を服用しても大丈夫ですか?
 また,授乳中に漢方薬を服用してもよいですか?(妊娠・授乳中の服用について)

 A.結論から申しますと,服用できるものもあり服用できないものもあります。言い換えますと,そのときの病状によって服用すべきと判断するものもありますし、服用してはならないものもあるということです。
 妊娠している女性の身体は,そうでない状態と比較して非常に複雑かつ変化に富んでいます。 漢方薬といえど吸収や代謝の面でどのような影響が生じるのか判断しかねます。特に妊娠初期から4〜6ヶ月までの間は胎児形成に大切な期間ですので,服用に充分な注意が必要です。ですから,特に妊娠中はご自分の判断で漢方薬を購入し,服用することは避けてください。
 妊娠または妊娠していると思われる方は,漢方薬の購入、服用前に漢方薬に詳しい医師または薬剤師に相談して下さい。

 次に授乳中の漢方薬の服用についてですが,これにも注意すべき点があります。それは,大黄(ダイオウ)という生薬でして,大黄はいろいろな漢方薬に配合されていますが,これには瀉下作用すなわち大便の通じをよくする作用があります。この大黄の一部の成分が乳汁中に移行し,赤ちゃんに下痢をさせることがあるといわれています。大黄を含む漢方薬は授乳中には注意が必要です。

Q7.家族(あるいは他人)に飲ませてもよいですか?(他の方に勧める場合)

 A.体調が悪い時に漢方薬を飲んだらよく効いたので,家族が同じような症状になった時にその薬を飲ませるということがあるかもしれません。しかし結論から言いますと,安易に家族(あるいは他人)に飲ませるということはおすすめできません。家族だから,同じものでも大丈夫と思われるかもしれませんが,たとえ家族で症状が似ていても体質は異なる場合があります。つまり,自分には効果があった漢方薬が同じ症状に見える他の人にも効果があるとは限りません。効果が無いばかりか,かえって症状が悪化することもあります。
 家族(あるいは他の人)が自分と同じ病気と思っても自分の薬を飲ませるのではなく,漢方薬に詳しい医師又は薬剤師に相談して,その人に合った適切な漢方薬を選んで服用することが大切です。

Q8.漢方薬は西洋薬に比べて副作用が少ないと言われていますが,本当ですか?
 また,どんなときに副作用がでるのですか?(副作用について)

 A.漢方薬は,一般に薬効(効きめ)が穏やかなものが多いことから,副作用がない、副作用が少ないと思われている方が多いようですが,一般的にはその通りだと言えます。しかし,薬である以上どれにも薬効があると同時に副作用が現れる可能性もあります。
 漢方薬はその薬が適応する体質、症状などが規定されています(これを「証(しょう)」と言います)から,その「証」に適合させた用い方をしなければ副作用が現れることもあります。また,薬の種類やその人によって副作用の発生頻度、種類、程度は異なります。ここで敢えて申し上げたいことは,副作用の有無も大切ですが,漢方治療で最も大切なことは,治療に当たって使用する漢方薬がその患者さんの病状にきちんと適合しているか否かです。適合していれば効果が得られて副作用はなく,適合していなければ効果が得られないだけでなく副作用が現れることもあります。

Q9.漢方薬をほかの薬と併用して服用する場合,
 どんなことに気をつければよいですか?(他薬との併用について)

 A.一般的には併用できます。しかし,慎重に扱わなければならないケースもあります。2種類以上の薬を同時に服用する場合に問題になるのは,一方の薬の薬効が期待通りに現れなかったり,逆に薬効が増強されるなど,思わぬ現象(相互作用)が起きることです。したがって,二ヶ所以上の病院や薬局でもらった薬をご自分の判断で併用することは避けるべきです。
 漢方薬に限らず,薬を併用する場合は必ずそれらに詳しい医師や薬剤師に相談するようにして下さい。
 現代のような長寿社会では,高齢の患者さんは複数の病症をお持ちの場合が少なくありません。最近では西洋薬と漢方薬を併用することも多くなり,併用することによってそれぞれの長所、短所を補い,より効果的な治療が期待される場合もあります。また中には併用することが禁じられているものもあります(例.小柴胡湯とインターフェロンαの併用などがそれです)。

Q10.漢方治療に必要な費用は?(治療に必要な費用について)

 A.病気の種類や程度によって使用するお薬が異なりますので,一言では言い切れませんが,当店では1ヶ月分で15,000〜25,000円が最も多いようです。用いる漢方薬は,同じ処方のものを続ける場合もありますし,病状の変化によって処方配合を変更することもありますので,費用もそれに従って増減します。また,病状が改善されますと,服用する漢方薬の量や服用回数を減らすことができるようになりますので,当然費用も少なくなります。

Q11.症状が多い場合,お薬も多くなりますか?(症状の数と使用するお薬の量について)

 A.病気は,「主証(しゅしょう)」と「客証(きゃくしょう、かくしょう)」に分けられます。「主証」は病気の原因となる特徴であり,「客証」はそれに付随して生じる副次的な症状群です。
 漢方では主に根本治療を行うために「主証」を見出してターゲットとします。的中すれば「客証」も次第に消失していきますので,一時凌ぎのためのお薬も必要最小限に抑えることができます。
 「主証」が複数存在する場合には,それなりに対応するお薬が必要になりますが,当店では多くの場合1〜2種類のお薬で改善できるよう考えております。
※症状が多いこと自体も特徴の一つですので,細かくお伝え頂ければ「主証」を捉えやすくなります。

【補足】:「証(しょう)」について
 漢方医学では,病気を「証(しょう)」という特徴によって分類する独特の考え方を治療の基礎としています。
 この「証」には「寒証」、「熱証」などの大分類の他,「脾胃湿熱証」などの具体的な分類まで数多くあります。(伝統的な流派によっても考え方に差異があります。)
 「証」は病気の“あかし”ですから,つらい症状があるのに医療機関の検査では異常が認められない場合であっても漢方治療を行えるケースが多々あります。

Q12.漢方治療が難しい(できない)病気はありますか?(漢方治療が困難な病気について)

 A.以下に“当店”での経験を踏まえてまとめました。
【漢方治療が困難な病気】

〔癌全般〕
 克服できた例は数件ございますが,基本的に治療、延命には,ご家族や主治医の同意とご理解が必要です。
〔理論的には治療方法はあるが,長い治療期間(数年〜十数年)が必要な上に当店では治療経験が乏しい病気〕
 尋常性白斑(白なまず)、原因不明の脱毛症、傴僂(せむし・亀背)、結石症(肝・胆・腎・膀胱)
〔実態が掴みにくい病気〕
 原因不明の耳鳴り。(一般に“耳鳴り”は,他に何らかの漢方医学的な原因があって副次的に生じる病症(Q11でお話しした「客証」)ですが,その原因が見つからない場合は困難を窮めます。)
〔外傷や手術などによる組織の変形・変成〕
 後遺症による疼痛などは,ある程度軽減できます。
〔その他〕
 精神病(重度)など,患者さんご本人との意思疎通が図れない場合。
(ご家族の中に患者さんの症状に詳しい方がいらっしゃれば,治療に必要な情報が得られる場合があります。)

※上記の場合であっても,治療をご希望の場合は尽力しますので,どうぞご相談ください。

【漢方で治療できない病気】

〔漢方薬を服用できない全ての状況〕
 基本的に漢方治療は漢方薬の服用で行います。
〔重篤な場合〕
 心疾患、脳疾患、呼吸器疾患などで,迅速な治療処置を要する場合。
〔感染性の強い病気や伝染病など〕
 伝染病(法定・指定伝染病)、食中毒全般、性病全般、HIV感染によるAIDSなど。


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