前立腺の病気

■ 前立腺の病気

 まず「前立腺異常」についてお話しします。本病は申すまでもなく男性特有の病気でして,とくに中年以降の男性に最も多く発生する泌尿器疾患といえます。一種の老化による病症でして,一般に高齢になればなるほど現れやすく悪化しやすい傾向があります。まれに二十才代でも見られることもあります。本病には,大きく分けて「前立腺肥大」と「前立腺炎」があります。主な症状は次のようなものです。「夜間頻尿、小便の出が悪い、尿線が細くて勢いがない、切れが悪い、残尿感、下腹部が重苦しい、両方の股関節の辺りが痛む、冷えると悪化する、排尿痛、血尿(潜血も含む)、小便が濃い、足腰が痛だるくあるいは重だるくて力が入らない」など。「前立腺肥大」では痛みや血尿などの激しく辛い症状は見られません。前立腺が肥大して尿道を圧迫し,また肥大した前立腺が膀胱内にまで盛り上がって入り込むという現象が現れますので,上記のような様々な症状が発生しやすくなるのです。また「前立腺炎」には急性のものと慢性のものがあります。急性の場合は急性膀胱炎に似た激しい症状が現れ,残尿感・排尿痛・血尿などが主症状となります。慢性の場合は現れる症状は急性のものと似ていますが,激しい症状は見られません。本病は加齢とともに少しずつ現れてくる性質のものでして,初期のうちは排尿に違和感があるといった程度の軽い症状ですから,すぐに治療を受けるという気にはなかなかなれず,つい悪化させてしまうというのが現状です。それに気楽に専門医に相談できるといった病気でないことも治療を遅らせる一つの要因となっているのでしょう。すでに申し上げましたが,本病は加齢とともに少しずつ悪化して現れてくるという性質のものですから,治療には少々時間はかかります。そしてそれなりに本病は漢方薬による治療が最も適している病気ともいえます。
 「前立腺肥大」は,五十才頃から腺体が肥大して発生する病症でして,老人の七〜八割の人がかかるといわれています。ときには四十代でも現れることがありますし,特殊なケースでは二十代の者にも見られることがあります。一般には,若いときにはめったに現れることのない病症ですから,一種の老化による病症と考えて良いでしょう。症状はつぎの三期に分けられます。
 第一期:夜間の排尿回数が増える。二回以上。わずかに排尿困難があるが,残尿は無い。
 第二期:頻尿や排尿切迫があらわれ,残尿があり,排尿困難が顕著となり,ときに突然尿が出なくなることがある。
 第三期:膀胱が収縮能力を失い,膀胱の中に尿がたまりすぎて自然に漏れるようになる。この時期には腎機能にも障害が見られるようになります。これがさらに進みますと腎機能不全や尿毒症を起こして生命にまで危険が及びます。このように,前立腺肥大は単なる小便の排泄異常だけの問題ではなく,全身的な意味合いを持つ病気でもあるのです。
 前立腺炎の場合は,一般には膀胱炎を発したときのような排尿痛や血尿(潜血も含む)の症状が顕著に現れますが,症状には人によって軽重の違いがあります。手術をしなければならないような重症の場合は別ですが,そうでなければいずれも漢方薬で改善できます。
 高齢化社会を迎えて,前立腺の病気が益々増える傾向にあります。それと共に「前立腺ガン」の発生率も高くなっています。早期に治療を開始しすべきでしょう。漢方治療が最も適した病症であるということも付け加えておきます。

 「漢方治療フォーム」を開く 

Copyright© Morinaga-Kanpou Pharmacy Co.,Ltd. All rights reserved.
 ホームへ戻る