鼻の病気

 漢方医学には,“肺は鼻に竅(きょう)を開く”、“鼻は肺に属す”、“肺気は鼻に通じる”などの理論があり,鼻と肺との密接な関係を説いています。ですから,一般に肺が悪くて呼吸器症状(ゼンソクなど)の現れやすい人は,よく鼻炎の症状を併発していることがあります。また反対に鼻の病気を持っている人は,同時に風邪引きやすく,咳がつきやすく,ゼンソク症状を起こしやすいという傾向が見られます。

● アレルギー性鼻炎(慢性鼻炎)

 アレルギー性疾患には,アレルギー性鼻炎のほかにアレルギー性気管支喘息・アトピー性皮膚炎があり,これを「三大アレルギー性疾患」と呼んでいます。いずれも春や秋の季節の変わり目に現れやすく悪化しやすいという傾向があります。このように,アレルギー性鼻炎はアレルギー性疾患の中の代表的な病症の一つでして,激しいクシャミ・鼻水・鼻づまり・涙目が主な症状となります。人によっては,この三大アレルギー性疾患の中の二つのアレルギー症状が同時に現れるものもあり,また重い者ではこの三大アレルギー性疾患の症状が同時に全部現れるケースもあります。西洋医学の考え方で治療しますと,このようなケースでは耳鼻咽喉科・呼吸器科・皮膚科などの治療を全部受けなければなりません。しかし,漢方医学は病気を全身的な視野でとらえて治療するというやり方ですから,そのような治療法は用いません。
 アレルギー性疾患の治療はいずれの場合もある程度長期にわたる治療が必要になります。それは体質的あるいは遺伝的な要因が関与した病気だからです。発作時は鼻水などの分泌物が多く出現しますので,この症状の出やすい方は日頃から生もの・冷える食品・水っぽい物などをできるだけ控えるようにし,特に水分の取りすぎには極力注意しましょう。お悩みの方,当店の漢方療法をお試し下さい。

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● 薄い鼻水とクシャミ・鼻づまり

 この症状は,冷たい風に当たったり,体が冷えたとき,あるいはこれらの原因によってカゼを引いた時などに現れる症状です。また,「アレルギー性鼻炎」などの慢性鼻炎にもよく見られます。首から項背部のあたり(肺も含まれます)が冷え,この部位の陽気が抑えられて水分の代謝が鈍くなり,水分がそのままそこに停滞することが原因です。漢方医学では肺が冷えるために起こる症状と考え,この病症のことを「肺寒(はいかん)」と呼んでいます。中には同時に “胃腸の冷え” を伴っていることもあります。また,中には,痰や咳を伴うもの,あるいはゼンソク症状を伴うものもあります。治療時は,個々の症状特徴の違いに基づいて治療薬を選びます。また,この病症は体質的要因が災いして発しますが,他の病気と同様に一種の「生活習慣病」でもありますので,この症状を起こしやすい人は,日頃は冷たい食品や生ものの食べ過ぎに注意し,とくに水分の摂りすぎは極力避けましょう。

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● 蓄膿(ちくのう)症

 この病気は一名「副鼻腔炎」とも称され,鼻の両側の副鼻腔が炎症を起こして化膿し,そこに膿がたまる病気です。個人差はありますが,共通する点は鼻から膿状の鼻汁(青っ鼻)が流出することです。中にはアレルギー性鼻炎を伴っているケースもあります。治療は,上記のアレルギー性鼻炎の場合とは少々異なります。漢方治療では,蓄膿症の場合は鼻汁が膿状を呈しますので,これを肺熱(はいねつ)の病症,すなわち肺に熱がこもって比較的重い炎症を起こしている病症としてとらえ,またアレルギー性鼻炎の場合は鼻汁が薄い水ですので,これを肺寒(はいかん)の病症,すなわち肺が冷えて軽い炎症が伴っている病症としてとらえ,治療するときは使用する漢方薬が全く異なります。また,蓄膿症の症状にも個人差がありますので,治療時はその個人差に適合した処方を考えなければなりません。蓄膿症は体質的要因も関係していますので,ある程度の長期治療が必要になります。しかし,きちんと治療すればたいていのものは改善できます。是非ご相談下さい。

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● 花粉症(花粉アレルギー)

 春は,自然界の動植物が眠りから覚めてその活動が活発になる季節です。また,この時期は冬から夏へ移行する時期でもあり,気候が不安定で,とくに風が比較的強く吹き荒れる傾向があります。そのため,とくに呼吸器や皮膚・粘膜の弱い人はその影響を強く受けるようになります。
 風によって運ばれてきた花粉の粒子が,人の皮膚や粘膜に付着しますと,これに過敏な人はすぐにアレルギー反応を起こします。鼻の粘膜に付着しますと,激しいクシャミ・鼻水・鼻づまりなどが現れますし,目の粘膜に付着しますと,涙が激しく出てまぶたが赤く腫れ上がり,目が充血して激しいカユミに襲われます。
 漢方医学には,「皮膚は肺に属す」、「肺は鼻に開竅(かいきょう)する」、「肺気は鼻に通じる」などの理論があります。これはみな肺と鼻・皮膚(粘膜)が密接な関係にあることを説いているものです。つまり,鼻や皮膚・粘膜にトラブルが発生しやすいのは,その原因が肺にあり,また肺の弱い人は鼻や皮膚・粘膜も弱くて,つねにトラブルを起こしやすいという訳です。
 花粉アレルギーで出現する症状は人によって様々です。軽いものは軽度のクシャミと鼻水だけですみますが,重症になりますと目が真っ赤に充血し,まぶたが赤く腫れて水疱ができ,カユミが強く,クシャミ・鼻水・鼻づまりも激しくなります。また,人によっては,咳・呼吸困難などの呼吸器症状も現れます。
 漢方治療の特徴は,すべての病気に対して症状の程度や体質の違いによって薬を使い分けるという点にあります。これは「花粉アレルギー」の治療でも同じです。治療に当たって何より大切なことは,個人個人の病状に最も適した処方を選ぶということです。これを間違いますと治療はうまく行きません。素人療法は禁物です。

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